『月の扉』

002(小説) 石持浅海『月の扉』(カッパ・ノベルス)
これは面白い。乗客250人は存在しないかのごとく、のどかに(?)推理合戦を繰り広げるハイジャック犯とにわか探偵、とか、警察は存在しないかのごとく推理を披露する探偵とそれに聞き入るハイジャック犯、とかの違和感を乗り越えれば、随所に「上手いっ、そう来るか!」とゾクゾクさせられるプロット満載。一見素っ気無い表紙も、読了後はぐっと意味を持って見えてくるのがまたイイ感じ。
   (文庫)