2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『ほうかご探偵隊』

044(小説) 倉知淳『ほうかご探偵隊』(講談社ミステリーランド) うわははは、面白いっ! なんで解決編がこんなに長いのかと思ったら‥本の構成がツボにはまりまくり。もしやと思った箇所がことごとく伏線となって後から効いてくるのも、さすがだなあ。なん…

『弥勒の掌』

043(小説) 我孫子武丸『弥勒の掌』(文藝春秋) いやもう、自己中心的な二人の中年男が癇にさわるったらありゃしない(笑)、なので最終章は「えーっ!」と驚きつつも、すっきり。教団の描き方も我孫子さんらしいなあ。 (文庫) 文庫版、巽昌章さんの解説…

『剣と薔薇の夏』

042(小説) 戸松淳矩『剣と薔薇の夏』(東京創元社) ブラボー!読み終わるのに一ケ月もかかったが(<かかり過ぎ)、普段カタカナ名前も時代物も敬遠しがちの私がめっちゃ楽しめたんだからすごいよこれは。文章にぞっこん惚れたね。時代小説としてのあまり…

『神様』

041(小説) 川上弘美『神様』(中公文庫) 冒頭の一文でもうすっかりとりこに。挿絵をつけるとしたら絶対わかつきめぐみさんだ!

『間取り相談室』

038(趣味) 佐藤和歌子『間取り相談室』(ぴあ株式会社) 『間取りの手帖』第二弾は‥うわ微妙。巻末に「この物語はフィクションです」ってわざわざ注意書きがあるがために(前作はなかった)、「もしかして、間取り図も創作なの?」って考えがちらと頭をよ…

『パズルゲーム☆はいすくーる(11)』

040(コミック) 野間美由紀『パズルゲーム☆はいすくーる(11)』(白泉社文庫) 今回は何といっても「ときバスツアー」が痛快。オールキャスト勢揃いだし、コン・ゲームものの白眉と云ってもいいだろう。

『失踪日記』

039(コミック) 吾妻ひでお『失踪日記』(イースト・プレス) 最近「失踪したいな〜」と思うこと多いんで(おいおい)つい、シンパシーを感じて購入。なにがすごいって、どん底の体験をきっちり笑えるネタにして描いていること。ついついネット上で愚痴やら…

『世にも美しい数学入門』

037(対談) 藤原正彦/小川洋子『世にも美しい数学入門』(ちくまプリマー新書) キーワードは「美しい」。天才数学者たちのエピソードに笑い(そうかストーカーなのか(笑))、定理のシンプルな美しさに感動し。藤原さんの語り口はユーモアにあふれ、対す…

「交渉人 真下正義」

「踊る」シリーズはドラマも映画も全部観ているが、正直、映画は納得いかない部分が多くて(特に2作目)。今回も、織田裕二も深津絵里も出てこないし、さほど期待はしていなかったんだけど‥ あらま、結構面白いじゃん(笑)。 前半、地下鉄のシーンは迫力満…

『夜のピクニック』

036(小説) 恩田陸『夜のピクニック』(新潮社) 本を開いている間ずっと、私も高校生になって彼らと一緒に歩いている気分にすっかりなっていた。希有な体験をありがとう。二日目、自由歩行になってからの部分はもっともっとページを使って、極限状態の身体…

『いつか、ふたりは二匹』

035(小説) 西澤保彦『いつか、ふたりは二匹』(講談社ミステリーランド) 「半ドン」とか「えんま帳」とかって、イマドキの子どもは意味分かるのかなあという疑問はさておき(笑)、とても陰惨な事件なのだが、こうしたことも実際に起こりうる物騒な現実社…