2009-01-01から1年間の記事一覧

『“文学少女”見習いの、傷心。』

075 野村美月『“文学少女”見習いの、傷心。』(ファミ通文庫) そ、そんなところで終わるのかいっ! 最終巻『“文学少女”見習いの、卒業。』が待ち遠しいったら。 本編のサブキャラたちまでうまく絡めてのストーリー運びが上手いなあ。ほんわかしているようで…

刑事コロンボ 新シリーズの中でのお気に入り

旧シリーズは現在放映中なので、とりあえずBSでの放送が終了した新シリーズの中でのお気に入りを挙げてみようかと。(放映順) 「狂ったシナリオ」犯人は凡庸だが、舞台が撮影所ってとこがいい(そこかい!)。音楽も好き。 「華麗なる罠」借金が膨らんだお…

刑事コロンボ「毒のある花」

美貌の犯人は存在感があってよかったが、手掛かりの出し方があまりに無骨で、センスが感じられなかった。犯行現場で素手でものに触っちゃダメでしょうに、コロンボさん(笑)。

「カールじいさんの空飛ぶ家」

大切な家が燃えているというのに、どうして助けてくれないのと駄々をこねるガキに腹が立った‥とか云ってちゃいけないんだろうなあ(笑)。思い出よりも新しい冒険を、というのが妻の望みであったわけだけど、なんだか切ない気持ちになった。

刑事コロンボ「断たれた音」

これまた、昔見て非常に印象に残っていた一本。そんな都合良く偽アンプルを用意できないだろうにとも思うが、まあそこはそれ。切羽詰まってとっさに仕組んだ犯行にしては、犯人の賢さでうまく乗り切るかに見えるが、最後、コロンボが犯人を断定するシーンが…

『東京マラソンを走りたい』

074 喜国雅彦『東京マラソンを走りたい』(小学館新書) 日本一面白いエッセイを書く(と私が思っている)著者のマラソン話は、やっぱり面白かった。まずはiPodが欲しくなった(って、そこからかい!(笑))。ぜひぜひ、東京マラソンに当選して、そのレポを…

刑事コロンボ「美食の報酬」

ワインオープナーのカートリッジや領収書など、手掛かりの出し方が微妙に“後出し”なので、もうひと息な印象。要のフグもあっけなくバラしちゃうし。豪華な料理の数々は目に嬉しかった(これまた制作費が(笑))。あ、二カ国語で聞いたら、コロンボさんちゃ…

刑事コロンボ「意識の下の映像」

サブリミナルってほんとにこんなに効果があるんだろうか。犯人の手口をそっくりそのままお返しするコロンボがいいね(現実的かどうかはともかく(笑))。

「風が強く吹いている」

原作が良かったので、映画にはさほど期待してなかったんだけど(をい)、竹青荘の10人がすっごく良かった! 特にカケル役の林遣都は、年齢といい走るフォームの美しさ・速さといい、これ以上のキャスティングはないでしょう。ハイジの小出恵介も意外とハマっ…

「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」

マイケルの大ファンではないのだが、学生時代、全盛期の彼の音楽を浴びるようにして育った世代なので、つい劇場へと足を運んでしまった。映画館、すっごく混んでてびっくり。 うわー、生きてるよー、動いてるよ歌ってるよーと、最初はそれだけでジ〜〜ンとき…

刑事コロンボ「パイルD-3の壁」

話としては地味というか堅実だが、犯人の逆転の発想に脱帽。「消えてほしいが死なれては困る」という動機付けもストーリーの中で上手くハマっていた。アメリカの役場も杓子定規なのね(笑)。ところでこの撮影、工事現場を借りて行ったんだろうか。それとも…

『プリンセス・トヨトミ』

073 万城目学『プリンセス・トヨトミ』(文藝春秋) キャラはそこそこ立ってるし、最後の数十ページはなかなか面白かったけど、うーん、長いわ。もっと大阪っぽく、せっかちに物語を進めてしまってもよかったのではないかなあ。でも、文章は達者だしテーマも…

「大洗にも星はふるなり」

「キサラギ」みたいのを期待して劇場へ。たしかに舞台劇っぽさ満載で、男たちが語る「いかに江里子が自分を好きだったか」物語を、弁護士が理詰めでつぶしてゆくあたりは、プロット的に面白かった。個人的には、佐藤二朗(桜金造といまいち区別がつかないが…

「スペル」

「ぎゃーーっ」がいつの間にか「ぎゃーっはっはっは」に。怖さを突き抜けた笑い、好きだな。B級のヒロインも良かった。老婆との戦いは「すげー」の一言。ラストへの伏線はあからさまだったのですぐ分かったが、私はてっきり、最後にアレを持ってた人物が連れ…

『秘密(7)』

072 清水玲子『秘密(7)』(ジェッツコミックス) 親子という関係も、脳がつかさどっているのだなあ。 あんまBLっぽい方向へは行ってほしくないんだが‥。雪子先生はカンが鋭いから、気づかれるぞ、青木くん。

刑事コロンボ「死の方程式」

子どもの頃テレビで見て、ロープウェーのシーンが強く心に残っていた本作。頭はいいが軽佻浮薄な犯人なので、謎解きの緻密さ、行き詰まる駆け引きという点ではいささか物足りないかもしれないが、けれんはたっぷり堪能できた。 犯人の声をあてた野沢那智の怪…

「純喫茶磯辺」

ぶーたれながらも かいがいしく働く、ポニーテールの仲里依紗はたいそう可愛かった。麻生久美子のズレっぷりも、なんかちょっと分かるなあって感じ。お父さんに共感ポイントを一つでも入れてくれたら、もうちょっと評価が上がったかな。 (DVDにて鑑賞)

刑事コロンボ「アリバイのダイヤル」

犯人を落とす決め手になった小道具が、番組の最初から実に上手く紹介されていたのだなあ。さりげなく、不自然でなく、しかしどこかしら視聴者の心に引っかかりを残すような。このさじ加減は上手い。犯人の動機の弱さを指摘する声もあるようだが、たしかには…

刑事コロンボ「溶ける糸」

犯人、よく働くなあ、ご苦労さま(笑)。ラストの切れ味には目を見張りました。が、患部に使われていた糸を抜糸するときって、プチプチ切って抜くでしょ。使って残った糸ならともかく、使用済みの糸があんなモジャモジャ繋がった状態で存在するとは思えない…

「ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜」

どうしようもないダメ男なのに妙に捨て置けない、そんな大谷を演じる浅野忠信が上手かったなあ。彼の理不尽な振る舞いはむしろ滑稽で、館内でも時おりくすりと笑い声が上がっていた。かいがいしく働く松たか子も可愛かったし、広末涼子の愛人も雰囲気があっ…

「私の中のあなた」

前半、家族それぞれの視点で物語が描かれているので、おのおのの心情や、家族の歩んできた道のりがとてもよく分かった。必要以上に湿っぽくならず、音楽も軽快。最初と最後、アナのモノローグできりりと引き締められているところも良かった。アビゲイル・ブ…

「クヒオ大佐」

隣に座ってた男の人が終始バカ受けで、エンドロールでは拍手までしてたんだけど、そ、そんなに面白かったかなあ?(笑)(「アサッテ」や、わざわざドルでお金を返すところはおかしかった。) 詐欺の手口は稚拙で、でもお金目当てというよりは、現実逃避のフ…

「さまよう刃」

原作は未読。ぜひ読んでみようと思います(ラストが違うらしいし)。 いかにも映画らしい、どっしりしたいい映像だと思った。ロケの風景もとても活きている。音楽もいい。役者もいい(特に寺尾聰。ラストの顔はすごいよ)。なのに途中、眠くて仕方なかったの…

本は見た目が何割?

書影神経衰弱、なんちゃって。残るものもありますが。 ********** それでは答え合わせ(?)。最近刊行された画集も好調、人気のイラストレーター、中村佑介さん。私は、森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』表紙で初めて知ったのだが、このと…

「エスター」

定石をきちんと踏まえた、正攻法のホラー映画。意外な真相というより、納得のいく真相だった。雪と氷に閉ざされた冬の風景もよかったし、なによりイザベル・ファーマンがとにかく凄かった。 (映画館にて鑑賞) 以下、ネタばらしあるんでたたみます。

『龍神の雨』

071 道尾秀介『龍神の雨』(新潮社) 道尾さんは、どんどん文章が上手くなるなあ。リズムがいいんだよね、怖いくらいに。子供たちの辛い状況が、読んでてほんっとにしんどくて。ところが後半、あれ?あれれ?ええっ!?という展開に。「想像は人を喰らう」な…

『傍聞き』

070 長岡弘樹『傍聞き』(双葉社) 地味ではあるが、様々な職場とそこで働く人間を、簡潔な文章できちっと描いていることに好感を持った(かなり取材をしているんだろうか)。先の展開は各短篇ともある程度予想がつくが、ラストの「迷走」には唸らされた。宮…

「空気人形」

ペ・ドゥナ、ペ・ドゥナ、ペ・ドゥナ!! 目に見えない“空気”がちゃんと感じられる、いい映画だったなあ。 (映画館にて鑑賞)

刑事コロンボ「黒のエチュード」

妻の母親の財力をあてにする小物のわりには犯人が堂々とし過ぎていて、コロンボが現れてもハラハラがいまいち盛り上がらない。花の手掛かりもあまりにあからさまで、今回はどうもなー‥と思っていたらどっこい、ポールとオードリーにやられました。たしかに後…

「3時10分、決断のとき」

ぎゃー、ラッセル・クロウがめっちゃめちゃカッコいいやんけ〜! 不適な笑みから突如豹変して人を殺す残忍さ、聖書を諳んじる頭の良さ、絵の上手さ、食事のマナーなどから分かる育ちの不遇さ、部下に慕われる手腕と人柄‥などなど、ウェイドという人物を、静…