2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『プロムナード』

027 道尾秀介『プロムナード』(ポプラ社) ひとつひとつのエッセイが短く、さらっと読めちゃってちょっと物足りなかった。雑誌のインタビューなんかは常に追いかけてたんで、既知の話も多かったし。いろいろ賞を獲ったときの感想なんかも入れてくれればよか…

『蝦蟇倉市事件(2)』

026 アンソロジー『蝦蟇倉市事件(2)』(東京創元社) 初めて読む作家さんが多かった。 北山猛邦「さくら炎上」真相は想像通り、でもラストシーンはなかなか。 桜坂洋「毒入りローストビーフ事件」ううむ、これはどう楽しめば‥。 村崎友「密室の本」このト…

『光媒の花』

025 道尾秀介『光媒の花』(集英社) いや〜、巧いわ。各篇のつながり具合といい、ワンシーンをかすめて飛んでいく白い蝶といい、絶妙。文章もいいなあ、でもまだ伸びしろはあると見た。とことんヒドい目にあう子どもとか、気のいいおやっさんとか、道尾作品…

「告白」

期待に違わぬ傑作、よくぞ原作に忠実にここまで。小説の映画化はいろいろ観たけど、これは相当、上の部類に入ると思うぞ。「下妻」「パコ」と同じ監督とは思えない、ぐっと押さえた色調もいい。松たか子は役になりきっていたし、メインの中学生もちゃんと芝…

『おさがしの本は』

024 門井慶喜『おさがしの本は』(光文社) 図書館のレファレンス・カウンターを舞台に繰り広げられる、日常の謎系物語‥と思いきや、政治の話になるとは。文章はちと硬いけど、これは面白かった! 潟田さんのキャラがいいなあ。 図書館のピンチを救うべく、…