2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『ラ・プティット・ファデット』

045 しかくの『ラ・プティット・ファデット』(東京創元社) 帯に綾辻さんの推薦文がおどる一冊。外枠の落とし方はなかなか見事だったが、内と外の物語が、ちょっとちぐはぐだったかなあとも。

本は見た目が何割?

「この本の表紙(装幀)が気になるよ」コーナー。 岩井志麻子さんに見えてしょうがない(笑)。 微妙に不思議で微妙に不気味。恩田さんの不思議短篇はすごく好きなので、いずれ読むぞ。 今、読んでるところ。夜中にこの表紙が部屋にあると、怖くって仕方がな…

刑事コロンボ「殺意の斬れ味」

鑑識の犯人がコロンボの前でなかなか上手に立ち振る舞っていた前半は良かったが、コロンボが共犯二人の関係に気づいた場面の演出がくどすぎた。ラストも、店でのコロンボの長々とした説明(というか自慢話)は、完全に蛇足。もっとサラッとかっこよく終わら…

『"文学少女"と死にたがりの道化』

044 野村美月『"文学少女"と死にたがりの道化』(ファミ通文庫) 「夏の100冊」に選ばれてた一冊を、ジャケ買い(笑)。(ええと、あんまり詳しく知らずに書いてますんで、違ってもお許しを〜) 草食系男子を中心に、不思議っ娘、ドジっ娘、ツンデレ、お嬢と…

「着信アリ2」

「着信アリ」「2」「Final」とノベライズ本を三冊読破(でも映画は未見)している娘が、「「2」が一番怖かったから、それを観たい」と云うので、借りてきて二人で鑑賞。うーむ、台湾に渡る前まではけっこう良かったんだけど、その後がなあ。最後の仕掛けを…

『改訂・受験殺人事件』

043 辻真先『改訂・受験殺人事件』(創元推理文庫) 高校生が「乱交パーティー」ってどうよ、な部分もあるけど、謎解きや構成は圧巻。探偵二人の賢さもマル。

刑事コロンボ「奇妙な助っ人」

地道な捜査で犯人に狙いをつける、「うちのカミさん」のセリフがちゃんと出てくる、などなど新シリーズの中では比較的コロンボらしい出来。犯人の犯行手口もわりと凝ってたし。しかし、また「警察劇団」かと思いきや、今度は本物のマフィアでした(笑)。

「呪怨2」

娘は「怖さがパワーアップしてる〜」と云ってたけど、うーむ‥。確かにホラーな仕掛けは大がかりになったけど、伽倻子の声や動きは機械的なエフェクトをかけないほうが好みだなあ。あっちとこっちがくるくる変わってだだだっと進む市川由衣の回が一番好き。 …

『盗作・高校殺人事件』

042 辻真先『盗作・高校殺人事件』(創元推理文庫) 相変わらず凝った構成で、現実と創作が入り乱れ。ポテトとスーパーのキャラがいいし、意味のない密室の理由が面白かった。序幕の「鬼」が最後にちゃんと効いてくるのね。

『仮題・中学殺人事件』

041 辻真先『仮題・中学殺人事件』(創元推理文庫) 多少古さを感じる部分もあったけど、軽快に楽しく読んでいたら‥けっこう深刻な展開もあるのね(まあ、殺人事件だし)。それにしても構成が凝っていて、作者の意気込みがよく伝わってきた。解説まで本人か…

『てのひら怪談 己丑』

040 加門七海・福澤徹三・東雅夫 編『てのひら怪談 己丑』(ポプラ文庫) 編者の福澤さんは「もっと怖いものを」、解説の稲川淳二さんは「ラストにちょっと救いを」、それぞれ求めるところが違うことからも分かるように、千差万別のミニ怪談を楽しめる格好の…

刑事コロンボ「死を呼ぶジグソー」

エド・マクベイン原作。うーん、とっ散らかったサスペンスといった印象。ヘンなズボンやマフィアの扮装や、そういうところが見どころなの? 意外性も必然があればいいんだけど、やたらと人は殺される、不法捜査もいとわない、コロンボらしさはコインパーキン…

「ディア・ドクター」

西川監督の前作「ゆれる」がとても見応えあったので、今回も期待して劇場へ。過疎の村の医師不足、終末医療といった問題提起はあるものの、映画のトーンは終始明るく、観ていて楽しかった。達者な役者陣、吹き渡る風が客席にまで届くかのような豊かな映像、…

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」

物語が終わり、エンドロールが流れ、予告も終わって画面暗転。なのに誰一人として席を立たなかった(500のキャパで6割方埋まってたんだけど)。「何だったんだこれは!しーん」って感じ。で、明かりがともるとようやくざわつきが戻ってきた。こんなこと初め…