2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧
077(小説) 北村薫『紙魚家崩壊』(講談社) なんとも味わい深い短篇集。最後の一篇が、エッセイですか?駄洒落ですか?と思ったら行き着くところはしっかり本格ミステリ。紙の上に文字を並べただけで、小説家はこんなこともあんなこともできてしまうのね、…
レディースデイだったので、周りは妙齢のおばさまばっかりでした。 なに?関東大震災‥じゃないよね時代違うし、の冒頭シーンから凄いのなんのって。持ってる映像技術を如何に見せるか、という点においては満点じゃないかなあ(飛行機はリアルすぎて、前回の…
076(小説) 松尾スズキ『クワイエットルームへようこそ』(文春文庫) 映画と同じく、テンポの良さが心地いい。とても深刻な話なんだけど、筆致はからっと明るい。もうちょっと暗いところがあると、さらに物語が立体的に浮かび上がるんじゃないかな。
075(小説) 辻村深月『ぼくのメジャースプーン』(講談社ノベルス) 罪とか罰とか、とても重くて深いテーマに真っ向から取り組んだ作者の真面目さは大いに買いたい。秋山先生とぼくの授業がもう少し論理的に整理されて書かれていたら、ラストの驚きがさらに…
074(小説) 道尾秀介『ソロモンの犬』(文藝春秋) 空をぽーんと5mくらい飛びましたよ、やられたね。最初のほうの「ある一行」をもっと活かすストーリー、キャラにすれば最上級のミステリになっただろうに、そこが残念。でも、犬の習性を絡めた謎と展開に…
新劇場版の興奮冷めやらぬまま、過去のテレビシリーズを順に視聴。その後、旧劇場版も見たのでその感想を。 「DEATH & REBIRTH シト新生」 テレビシリーズをそのままの順番で総集編にするのではなく、新たに組み替えた試みは面白いかと。しかし、こんなとこ…
073(小説) 辻村深月『凍りのくじら』(講談社ノベルス) 頭でっかちな主人公だなあ、とても真面目に書いているのは分かるけど長いよなあ、などと思いながらよいしょよいしょと読んでいたけど、お母さんが‥のあたりからページを繰る手が止まらなくなる。途…