2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『タイム・リープ あしたはきのう』

081(小説)高畑京一郎『タイム・リープ あしたはきのう』(メディアワークス) 面白かった〜(^^)。「本格ミステリ・クロニクル300」にも入っている本作だが、本格そのものというより、本格好きな人の喜ぶ要素がたくさんあるって感じかな。パズルのピー…

『容疑者Xの献身』

080(小説)東野圭吾『容疑者Xの献身』(文藝春秋) 一人の男が知力の限りを尽くして組み上げた精緻なトリックに驚愕し、論理の枠に収まりきれずに溢れ出す人間の感情に心を揺さぶられた。ちりばめられた多数のパズルのピースがひとつ残らず回収される様も…

『黄昏ホテル』

079(小説) e-NOVELS編『黄昏ホテル』(小学館) 作家20人によるオムニバス企画。特に印象に残ったのは「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」「神輿と黄金のパイン」「タイヤキ」「セイムタイム・ネクストイヤー」「悪い客」。オチのある話、笑えて心暖まる話が好…

「スウィングガールズ」

子どもや女の子の出てくる映画は私のツボなので、期待していた一本。どうせ何度も観ることになるからと、劇場公開を見送ってDVDの方を購入。 DVD発売当初、お店で予告編は何度も見たのだが、ストーリー的にはあの予告編で全て語られていたという(笑)、その…

『前田建設ファンタジー営業部』

078(専門書?)前田建設工業株式会社『前田建設ファンタジー営業部』(幻冬舎) ウェブ企画を本にしたもので、HPで全部読めるし写真もあちらはカラーだし、でもすっごく面白くてうちの子どもにも読んでもらいたいなと思ったので、本も買っちゃった。知らな…

『誰のための綾織』

077(小説)飛鳥部勝則『誰のための綾織』(原書房) 題名が上手いなあ。物語のトーンがシリアスだったり えげつなかったりホラーだったりコミカルだったり‥と定まらないのが気になった(高校生の習作という設定だからしょうがないか。ホラー調の部分が一番…

「シン・シティ」

「すげえっ、こういう感じでぜひ、綾辻行人『殺人鬼』の映像化を!」 ‥という感想は私だけだろう(笑)。冒頭にちらっと映った原作漫画の絵にまず心奪われっ。光と影のコントラストがめちゃめちゃカッコいいったら。原作読んでないけど、すごく完成度の高い…

『ラインの虜囚』

076(小説)田中芳樹『ラインの虜囚』(講談社ミステリーランド) これは楽しい冒険譚!でもどこがミステリ?と思いきや、最終章で意外な真相が。おお、なるほど〜。子どもの頃『鉄仮面』も『巌窟王(=モンテ・クリスト伯)』もわくわく読んだことを思い出…

『神様ゲーム』

075(小説)麻耶雄嵩『神様ゲーム』(講談社ミステリーランド) 麻耶さんがこんなに“書ける”方だったとは、正直びっくり。今まで読んだミステリーランド(小野・殊能・太田・竹本・西澤・倉知・麻耶)の中で、描かれている少年の心理や言動が現実の彼らと最…

『かたみ歌』

074(小説)朱川湊人『かたみ歌』(新潮社) 「ま、いつものノスタルジックなホラーファンタジー路線なんだろうな」「最近鬼のように各小説誌に書いていらっしゃるから、そう毎回毎回ハイレベルを期待したら悪いよな」と、軽〜い気持ちで読み始めたら、とん…