2013-01-01から1年間の記事一覧

『箱庭図書館』

乙一『箱庭図書館』(集英社文庫) 久しぶりに読む乙一作品は、懐かしくもあり、こんなに漢字を開く人だったっけ?な驚きもあり。「ホワイト・ステップ」良かったなあ。素人のアイディアを拝借するという企画自体にモヤる部分があったけど、友井羊さんの解説…

『毎日かあさん(10)わんこギャル編』

西原理恵子『毎日かあさん(10)わんこギャル編』(毎日新聞社) ベストマザー賞おめでとう。わけありのデカ犬までやって来て、ますます楽しいサイバラ一家。正直、本はもう買わなくてもいいかなあと毎回思うんだけど、どうにも縁は切れません。

『“花散里” ヒカルが地球にいたころ(8)』

野村美月『“花散里” ヒカルが地球にいたころ……(8)』(ファミ通文庫) 彼女が主人公になる巻があるとは、最初の頃は全く予想していなかったもんなあ。蛍光灯がチカチカ‥のあたりは、その危うさにドキドキ。おまけの朝ちゃんも可愛いったらなかったけど、個…

『チア男子!!』

朝井リョウ『チア男子!!』(集英社文庫) 最初にある、チアの技の名前を説明する絵がかわいい(^^)←そんなとこかよ チアを構成する人数分の物語を詰め込んだために、ひとりひとりが薄くなってしまった印象。なぜ “男子だけ” なのか、混成チームじゃ駄目だ…

「呪怨 黒い少女」

娘とホラー映画を観よう‥ええと第何弾だったか、今回は「呪怨 黒い少女」。「白い老女」は借りられちゃってたので、また今度の機会に。評判は聞いてたけど、松本花奈すごすぎ! 加護亜依は正直どーでもいー(笑)。ああ呪怨ってこういう、時系列いじった作り…

『天体少年。』

渡来みなみ『天体少年。 さよならの軌道、さかさまの七夜』(メディアワークス文庫) 題名に惹かれて購入。おお、これは個人的に大当たりの内容でした。すれ違う七夜という設定が秀逸(SFには明るくない自分なので、先例ありまくりなのを知らないだけかもし…

『“空蝉” ヒカルが地球にいたころ(7)』

野村美月『“空蝉” ヒカルが地球にいたころ……(7)』(ファミ通文庫) ヒカルの赤ちゃん!? 騒動からから是光のお母さんに話が及ぶとは。笑う練習と泣く練習に胸がぎゅっとなった。それにしても是光の周りにはいい女の子がたくさん‥ヒカルの謎よりそっちの結末…

『“朝顔” ヒカルが地球にいたころ(6)』

野村美月『“朝顔” ヒカルが地球にいたころ……(6)』(ファミ通文庫) 字合わせの対決、結末は想定内だったけど、そこに行き着くまでの展開がなかなか読みごたえあって、良かった。ここんとこの ひいなの変わりっぷりが意外だったり、ええ級長も?だったり、…

『“末摘花” ヒカルが地球にいたころ(5)』

野村美月『“末摘花” ヒカルが地球にいたころ……(5)』(ファミ通文庫) 水着シーンは文句なく楽しかった(笑)し、「誰がサフランか」の謎には、見事ヤラれたー。さほど難しい謎ではなかったのに、“書類鞄、新聞、おしぼりで顔”‥男だと思ったんだもん(>

『珈琲店タレーランの事件簿2』

岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿2 彼女はカフェオレの夢を見る』(宝島社文庫) 一作目が今ひとつ肌に合わなかったものの、とあるミステリ通な方がおススメしていたので読んでみたが、うーむうーむ(困惑)‥。あの口調は年下だと思ったからって、なんだ…

「ガリレオ」第1話「幻惑す」

ガリレオシリーズ、原作は『聖女の救済』までしか読んでいないので、今回の話は未読。 初回スペシャルにしては、トリックが簡単すぎ。主犯と思われた人物も実は被害者だったという展開は面白かったけど。やたら未来っぽいカラフルな加速器といい、ピンポン球…

「ビブリア古書堂の事件手帖」第11話

ううむ、いいのか?「二銭銅貨」ネタばらし(>安田成美は上手いなあ、セリフの緩急の付け方が絶妙。二人対峙するシーンになると、やはりゴーリキさんの力不足は否めないな。ラスト、「栞子さん」「大輔さん」と呼び合うぐらいには進展するのかと思ったら、あ…

「ビブリア古書堂の事件手帖」第10話

安田成美の存在感は、さすが。ヒトリ書房の女店員はミスキャストじゃないかなあ。謎解きのワクワク感が原作ほど感じられず、残念。細かい設定の改変も、必要性がよく分からなかった。 先週、矢田亜希子やかとうかず子のことを書いたが、今回の高木澪は誰だか…

『64』

横山秀夫『64(ロクヨン)』(文藝春秋) 警察組織の中での権力志向とか足の引っ張り合いとか、男の論理で進んでいく物語に、まーーーったく興味が持てなくて(笑)、なのに一気に読めちゃうのだから、その筆力はさすが。電話の声だけで本当に分かるのかしか…

「ビブリア古書堂の事件手帖」第9話

しのぶ親子のエピソードと晶穂のエピソードをミックス。ゲストにいろんな女優さんを使いたい、でも最終話の「篠川母娘の物語」につなげるために母娘の話にしたい、そんな理由かな。まあ、必然性が感じられるので、この改変はアリでしょう。絵本を探すという…

「ビブリア古書堂の事件手帖」第8話

おお、古書市場の再現がすごい! そして、ずいぶん迫力のあるヒトリさんでした。連城さんも、一瞬恋敵になるかと思いきや‥なるほどなるほど。「この人なら本を根こそぎ」はなくなってた(笑)けど、「五浦さんだから」「篠川さんだから」のセリフの呼応が上…

「遺体 明日への十日間」

泣きはしなかったが、途中から最後までわたしは歯を食いしばりっぱなしだった。苛酷な状況の中でも自分の仕事を黙々とこなす、スクリーンの中の人物たちと同じ気持ちになってたのかなあ。長年映画館に通っていて、初めての経験だった。被害を受けた当事者の…

「ビブリア古書堂の事件手帖」第7話

本、燃やす前に雨で濡れちゃうよ栞子さんw(ロケの日、たまたま雨が降っちゃったんだろうなあ)原作どおりに五浦がいったん店を離れるのではなく、店に留まることにしたのは、年齢設定に合わせた妥当な改変でよかったと思う。「情けないです‥」「僕も努力し…

『ビブリア古書堂の事件手帖(4)』

三上延『ビブリア古書堂の事件手帖(4) 栞子さんと二つの顔』(メディアワークス文庫) 初の長篇。うわあ、テーマとなる“乱歩”と物語とが実に上手く呼応していて、これは非常に面白かった! 母の存在感も凄かったな、負けるな五浦くん。

『月とにほんご』

井上純一『月とにほんご』(アスキー・メディアワークス) “プラスアルファ”、“どくせんじょう”、“しょうこうひん”‥べ、勉強になりました(笑)。これだけ日本語を習った月さんも、最後の文書を読むと助詞の使い方やら何やらだいぶ間違っているので、やっぱ…

「脳男」

「脳男」

爆破シーンは相当派手だし、グロいところ(舌を切るとか)も遠慮なくやっているので、最後までダレることなく観られたことは観られたんだけど、うーむ‥。なんでそこまで話しちゃうかなあとか、なんでそこで捕まえないのよとか、いくらなんでも仕掛けた爆弾多…

「ビブリア古書堂の事件手帖」第6話

ミエミエではあるんだけど藤波さんを配したことで、藤波さん?→西野?→笠井と、大庭葉蔵に到達する流れがよりスリリングになっていて、とてもよかったと思う。原作とは違う気づき方(短篇集の置き方)も、マル。来週は、いよいよお母さん登場か?

『おやすみラフマニノフ』

中山七里『おやすみラフマニノフ』(宝島社文庫) 前作同様、ヴァイオリンやピアノの演奏シーンの描写が超絶上手くて素晴らしい。残念ながらミステリ部分は、出だしのストラディバリウス消失のインパクトに比して、結末が尻すぼみの感あり。主人公のとったあ…

「ビブリア古書堂の事件手帖」第5話

おおーっ、原作には無い万引き話や、美人の図書委員がそういうふうに本筋に絡んでくるとは! 本を読みもせずに感想を書くことの方が、万引きの罪をかぶるよりずっと恥ずかしい、という本好きならではの感覚もよく出ていたと思う。ちびまる子(森迫永依)ちゃ…

「八日目の蝉」

おお、これはなかなか上手い脚本だ。小説のピースの取捨選択が実に的確。違和感を感じたのは、エンジェルホームがカルト教団のように描かれていたことぐらいかな。希和子と恵理菜の話を平行して見せ、終盤、小豆島で交差させるところもいい。淡々と丁寧に描…

「さよならドビュッシー」

これだけ芝居のできるピアニスト(清塚信也)がいるんだよと世に知らしめた、のがこの映画唯一の功績かな(笑)。ピアノのレッスンシーンは堪能しました。橋本愛は難役に果敢に挑戦していたし、ミッキー・カーチスや熊谷真実など味のある役者さんも出ていた…

『八日目の蝉』

角田光代『八日目の蝉』(中公文庫) これは、上手いなあ。 愛人の子を身ごもり、しかし自分は母になることは叶わなかった。それなのに時を同じくして本妻は子どもを産んだ。こういう設定の小説ならまあ、よくあるんだけど、その先、成長した娘の視点で物語…

「ビブリア古書堂の事件手帖」第4話

宅買いに行った先で、古書を前に目を輝かす栞子さん。うんうん、こういう表情を見たかったんだよねー。原作には全くない「金メダル・スタンプ・モモンガ」が、本筋にちゃんと絡んでくるとは! スブタくん、なかなか存在感ありました。森口瑤子は、おしとやか…

『珈琲店タレーランの事件簿』

岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』(宝島社文庫) ジャケ買いしました(笑)。私が買った本には「20万部突破!」と帯に書かれているけど、つい先日は50万部突破の文字が踊っていたなあ。正直、そ‥それほどか?(笑…