『闇のなかの赤い馬』

045(小説) 竹本健治『闇のなかの赤い馬』(講談社ミステリーランド
血塗られた馬が猛り狂って向かってくるシーンがものすごく印象的。この恐怖の煽り方といい、作品全体に漂うそこはかとない透明感といい、綾辻さんの囁きシリーズを彷佛とさせる。やはり綾辻さんと竹本さん、共通する部分が多いんだなあ。短い物語の中できっちり伏線を回収して意外な真相を導きだしているのも良かった。