『百器徒然袋 風』

072(小説)京極夏彦『百器徒然袋 風』(講談社ノベルス
私のイメージはこんな感じ>大きな箱に入れられ、どこかに運ばれて行く私(=読者)。ふたを閉められ真っ暗、外の話声はおぼろげながら聞こえて来るが、断片的でよく分からない。いったいどうなることかと不安とイライラが頂点に達したころ、突然箱のふたが開き、まばゆい光が!うわ、まぶしいっ‥目が慣れてくると、周囲の様子が一望でき「ああなるほど、こういうことだったのか!」大いに納得、スッキリ。というわけで、読後感は非常にいいんだけど、箱の中に入れられている時間が、長過ぎ。もちょっと短くまとめて欲しかった。
   (文庫)