「キング・コング」

3時間があっという間。オリジナル版(1933年)は未見だけど、なんでも監督のピーター・ジャクソンが9歳の時に観て映画の道を志すきっかけになった作品だそうで、予告編でそのことをワクワク語る監督を見なかったら、わざわざ映画館に足を運ばなかったかもしれない。 (いや、観に行った直接の要因は「大森さんと我孫子さんと殊能さんと深川さんがホメてたから」なんだけどね。)
まあそういうわけなので、監督が子供心に「すげー」と思ったシーンがそのまま最新の映像技術で再現されてるって感じ、ストーリー的には突っ込みどころもある(特にラストはなあ‥)けれど、これはこれで全然OK。エンドクレジットの最後に、オリジナル版制作者への感謝の言葉があったのにジーンときた。「あなたたちの作品が、後進の我々に勇気を与え続けてくれた」と。
ナオミ・ワッツは想像していたよりずっと良かった。恐竜の足はすごかったなあ。虫は、ナウシカのよりずっと小さいから大したことない(そうか?(笑))。個人的には、序盤のサスペンスの盛り上げ方(コップが割れたり、ふっとスローモーションになったり)にセンスを感じた。
しかしこういう作品こそ、今流行りの「純愛」で売ればいいんじゃないんか? 凍った池のシーンで私は思わず泣いてしまったぞ。

(映画館にて鑑賞)