『向日葵の咲かない夏』

016(小説)道尾秀介『向日葵の咲かない夏』(新潮社)
うーむ、惜しいっ。二転三転する展開には説得力があったし、読み返してみるとたしかにフェアに書いてあるし(このプロローグとエピローグはいいなあ)。でも、本筋の部分で「あっち立てればこっちが立たず」な印象が拭えず、すっきり納得できなかったのよね。描写の端々に作者独特の色合いが感じられて、それはすごく好みだったな。
   (文庫)