『スカイ・クロラ』

再読(小説) 森博嗣スカイ・クロラ』(中央公論新社
四年ぶりの再読。やはり、空を飛ぶ場面で自分の体も宙に浮いている感覚に。最後のシーンがまるっと記憶から抜け落ちていて、我ながらびっくり。どうやら、自分の中では「なかったこと」にしたかったらしい。

(2004年8月、初読時の感想)
この本を読んでいると、部屋の中に居ながらにして空が飛べる。なんという浮遊感、この描写力はすごいな。研ぎ澄まされた文章と内容は、太陽がすぐ側にあってギラギラと輝いているのに空気は凍るほど冷たい、空の上と同じ体感温度。おそらく私がこれから生きていく中で、何度か読み返す本となるだろう。