『鼓笛隊の襲来』

050 三崎亜記『鼓笛隊の襲来』(光文社)
表題作の一行目を読んだときは、すっごいわくわくしたんだけどなあ。わりとどの話も「いい話」や「無難な話」に落ち着いてしまった感あり。もっとも、奇想も数を重ねると読み手が慣れてきちゃうからね。ぶっ飛んだ設定をお役所仕事の枠組みに収めちゃうのは、著者の特色でもあるわけだし。でも、象はびっくりしたな。ラストの知恵の輪の使い方も上手い。