『秋期限定栗きんとん事件』

028 米澤穂信秋期限定栗きんとん事件(上・下)』
バスの座席や何も盗らない泥棒などの日常の謎はぴりっと効いてるし、メインの連続放火事件もほぼ予想通りの結末とはいえ、伏線がきちんと回収され、さらに登場人物たちも収まるべきところへ収まって、めでたし。上下巻の大長篇、というよりは、小市民シリーズの3・4巻という感じだったな。文章が終始かっちりしていて、間延びしたところが全くないのが、さすが。
小佐内さんの恋愛の仕方が実に彼女らしくて、笑えた。さあ、「冬期限定」はいつ出るのか(^^)、楽しみです。