「ターミネーター4」

「3」は「2」のまっすぐ延長線上で、それなりに頑張ってたけど前作を超えるほどではなかったなという印象だったが、「4」は全く違うところから攻めてきたので、なるほどこういう展開があったかと感心。ただ、やってることは派手なのに物語のトーンが暗いというか(戦争中なんで仕方ないか)、観終わった後に思い出そうとするとモノトーンの画像しか浮かんでこないのはなぜ(笑)。
ジョン・コナーのクリスチャン・ベールが私のイメージどおりのジョンで嬉しかった。地味、とか華がないって意見もあるようだけど、生まれたときから特異な育て方をされ、一時期グレたが審判の日以降は事前に覚悟ができてたせいで他の誰よりも落ち着いている。先頭に立って旗を降るタイプではなく、バックに静かに控えて皆の精神的支えになってる──私のジョンに対するイメージってそんな感じだったので、今回の配役には満足。ケイトは前作の面影のカケラもなかったので不満だけど(笑)。新キャラのマーカス・ライトは、その設定も演技も素晴らしかった。なんで死刑囚になったのか分からないぐらいイイ奴でしたね(笑)。
物語のカラーは違ったけど、「I'll be back」や溶鉱炉近くの対決など、旧作へのオマージュも少しはあって良かった。T-800と対峙したジョンが、ただ相手をやっつけるだけでなく、「2」の頃をちらっと思い出し混乱する、そんなシーンがあったらさらに良かったなあ。
あ、そうそう、低音がずんずん響く音響がものすごかった。ヘリコプターの飛行音や爆発や、ぜひ大きな劇場でご堪能あれ。
(映画館にて鑑賞)