「ホッタラケの島 〜遥と魔法の鏡〜」

乙一くんの脚本(本名の安達寛高名義)目当てで観に行ってきました。「ホッタラケ」という発想、とても繊細で個人的なストーリー、などなど随所に乙一っぽさが感じられて、満足。背景の美術はティム・バートンっぽい黒さが垣間見えて、そこも好き。綾瀬はるかの声は期待以上の出来で、すごくよかった。
(映画館にて鑑賞)
でもって‥以降の分はたたんでおきます。
この映画をフルCGで撮った意義が分からない。Production I.Gって「スカイ・クロラ」作ったとこだよね、あのときは空中戦という見せ場があったけど、今回のは、うーむ‥。終わりのほうの、飛行機がレールに乗っかってびゅーん、というシーンは迫力あったけど、それぐらいか? 背景は手描きっぽいし(個性的で良かったけど、CGでやる意義が‥)、とにかくキャラがかわいくないのが致命的。人間はロボットのように表情乏しく、動きも不自然。ぜったいめくれないミニスカートは、オタク男子を狙った演出?不要じゃん(あざとさが鼻につくほど)。テオたちも、なんというか質感がぬめっとしてそうで、あんまりさわりたくない感じ(笑)。声優陣はすごくがんばってたのに、もったいないったら。普通の2Gアニメで充分、というか、ちょっとレトロな2Gにしたほうがよっぽど物語のトーンに合ってたんじゃないかと、残念に思った。(キャラの外見がいかにもゲームのCGっぽいところは、狙って作ったという話も耳にしたけど、だとしたらハズしてます)
あと、やっぱりジブリはすごいなあと再認識(笑)。飛行船なんて、もろジブリ。飛行機も街並みも、ジブリに描かせたらもっと‥と思わせちゃうところが物足りなさの証左かも。