2009年 マイベスト(本)

読了数は75冊。秋〜冬は綾辻さんの再読にハマって、ぴたりと数字が動かなくなりました(笑)。今年こそは、目指せ100冊。
トップはどうしても綾辻さんの著作になりますわな(笑)。『Another』は、前にも書きましたが、人がいっぱい死ぬホラーであり、「What?」「Why?」「How?」「Who?」四つの謎を抱えるミステリであり、中学生たちが理不尽な「超自然的自然現象」に立ち向かう青春小説であり。刊行日から投票締切まで一週間足らずだったにもかかわらず、年末の各種ランキング上位に食い込むという快挙を成し遂げました。でも個人的には、中学生たちが頑張る青春小説っていう部分が一番好き。鳴ちゃん、カッコいいー。
ナゴム、ホラーライフ』は、Web連載中からかなり影響を受けまくっていたんですよね。お二人の語りがあまりにも楽しそうだったんで、とうとう私までホラー映画の樹海に足を踏み入れてしまいました(笑)。本の挿絵も可愛かったなあ。
『ミステリ・ジョッキー(2)』も大事な一冊。ちなみに、今回取り上げられた作品の中で著者自身のものを除くと、私が一番心に残ったのは「なにかが起こった」とラヴクラフト。あれ、両方とも有栖川さんが選んだ作品じゃん(笑)。

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野村美月さんの“文学少女”』シリーズを読破(まだ外伝&短篇集は続いていますが)。ネタ本の文学作品は未読なので、あまりいい読者とは云えないんですけどね。ミステリ的に突っ込みどころはあれど、伏線の妙味もあってけっこう楽しんじゃいました。ただ今、年表作成中(おいおい)。
2009年の道尾秀介は凄かった!と、個人的には大絶賛。それまでの著作もほぼリアルタイムで読んではいたけど、『鬼の跫音』『龍神の雨』と、文章がますます研ぎすまされて、一段階上に来たなーって感じです。「流れ星のつくり方」以外はなぜかスルーされてることの多い『花と流れ星』も、私は好き。ちょっとユーモアのある真備シリーズの文体も、いいよなあ。
高野和明さんの6時間後に君は死ぬは、最終話「3時間後に僕は死ぬ」が特に秀逸! こんなダークな話がよくぞ本屋大賞を獲ったなーの、湊かなえさん『告白』も面白かった。三崎亜記さんは断然短篇が好き、『廃墟建築士も傑作でした。桜庭一樹さんの『私の男』は、構成にやられたな。本格ミステリ大賞候補作では、『完全恋愛』『ペガサスと一角獣薬局』が双璧。
あとは、儚い羊たちの祝宴』『抒情的恐怖群』『サクリファイス』『夜にはずっと深い夜を』あたりが良かったです。