「時をかける少女」

原田知世版は‥(ごそごそ調べて)、そうか1983年かあ。当時映画館で観ました、懐かしい。
で、これは1983年版「時かけ」の正当なる続編。だったら、芳山和子は安田成美じゃなくて原田知世をキャスティングしなくちゃダメじゃん、と思ったものの、そうすると過去の和子役が困るか、やっぱこれでいいのか(安田成美→石橋杏奈勝村政信→千代將太はとてもよかったと思う)。
仲里依紗は、高校生役にしてはちと貫禄があるけど、泣く芝居がめっちゃ上手い。中尾明慶は素晴らしい。過去と現在を唯一同じ人が演じている長谷川役の青木崇高は、せめて現代は白髪にするとかの工夫がほしかった。
映画としては非常にオーソドックスな作りで、好感は持てたが、もう少しテンポがあってもよかったな。母の切実な思いとそれを受け継ぐ娘、という物語の根幹が、過去の映画を観ていない世代にはどれほど伝わったか、ちと疑問。1974年を再現したセットや小道具は二重マル(こういう、ちょっと過去ってのが意外と難しいのよね)。「ウケる」はあの頃でも通じるんじゃないかなあ。「オタク」は二人称(「あなた」の意)に使ってたよ。神田川のヒットをギリギリ覚えてる世代なので、いろいろ懐かしゅうございました。
(映画館にて鑑賞 012)