『終わらない夜』

007 セーラ・L・トムソン/ロブ・ゴンサルヴェス『終わらない夜』(ほるぷ出版
008 セーラ・L・トムソン/ロブ・ゴンサルヴェス『真昼の夢』(ほるぷ出版
009 セーラ・L・トムソン/ロブ・ゴンサルヴェス『どこでもない場所』(ほるぷ出版
ニコニコ動画の「谷山浩子「向こう側の王国」×Rob Gonsalves」で、ゴンサルヴェスの絵に興味を持ちました。絵本は、ゴンサルヴェスの絵に想像力を刺激されたトムソンが詩を添えたもの。訳は金原瑞人さん。

海の波頭がいつの間にか山脈になり、窓枠から人が現れ。一枚の絵の中で、ものの形は徐々に変容し、空間は自在に歪んで繋がる、エッシャールネ・マグリットに通じる面白さ。古風で繊細な絵柄なんだけど、スコンと突き抜けた明るさ、楽しさを感じました。
『終わらない夜』 原題は「IMAGINE A NIGHT」。中の詩はすべて始まりが「夜、〜」で統一されています。絵も、夜や眠りをテーマにしたものがほとんど。「天体のカーテン」の遊び心、「線路の家」の“このあとどうなる!?”感が特に好きです。
『真昼の夢』 原題は「IMAGINE A DAY」。中の詩はすべて始まりが「ある日、〜」で統一されています。空間の歪みはさらにスケールアップして、家のベランダは摩天楼へ(「High Park Pickets」)。紅葉の季節を描いた絵(「On the Upswing」)の、上から下へと吸い込まれそうな距離感が素晴らしいです。最後の、本が扉になる絵(「Written Worlds」)も大好き。これは図書館かな、書店かな。
『どこでもない場所』 原題は「IMAGINE A PLACE」。中の詩はすべて始まりが「ほら、ここは〜」で統一されています。小鳥の巣、立派すぎ(笑)(「For the Birds」)。ダンスパーティーの絵(「The Dancing Wind」)の躍動感、いいなあ。
  
おお、ここでたくさん絵が見られるよ。『真昼の夢』『どこでもない場所』は各々の絵の題名が書いてなかったので、先のリンク先を参照した。