『ふがいない僕は空を見た』

038 窪美澄ふがいない僕は空を見た』(新潮社)
ふがいない、小さな人々の話が、いつの間にかしんしんと胸にしみわたる。ほのかに暖かいところもいいと思った。「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」が、イタいけど好きだなあ。

‥と初読のときは思ったが、「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」の辛さも分かるけど、衣食住の保証はされてるんだよね。それすら無い「セイタカアワダチソウの空」の切実さのほうが辛いかなあ。