『平台がおまちかね』

大崎梢『平台がおまちかね』(創元推理文庫
綾辻さんと浩子さんの名前が両方出てくるなんて、それだけでこの本は特別な一冊! ‥という極々私的感想はともかく(笑)。
出版社営業って、どちらかと云うと本の作り手(作家とか編集とか)と敵対する位置付けで描かれることが多かったのでは。そうではないのが新鮮だった。
謎の提示とその解決に不自然さがなくスムーズ、そしてこんなにも“鼻につかない”名探偵も珍しいよね(笑)。がんばれひつじくん。
自分の好きな「本」というものを扱う業界の様々な現状や問題を指摘しつつも、展望はあくまで明るく希望を持たせる描き方で、お仕事小説としても実に秀逸。いやー、面白かった!

表紙のひつじくんがカワイイ(実際はかぶり物をしているわけではありませぬ(笑))。