『妻が椎茸だったころ』

中島京子『妻が椎茸だったころ』(講談社文庫)
題名と表紙に惹かれて購入。おお、泉鏡花賞受賞作だったか。最初の一篇こそ着地点に驚いたが、あとはまあストーリー的には想定内。意外性に驚かされるというよりは、少しずつ違う場所に連れて行かれる雰囲気。なんだか分からないところも魅力的。表題作が好きだなあ。

ところで、これを読んだ当日、父が「昔、うちの二階の外側にアライグマが巣を作った」と云い出したので、「‥もしかしてハクビシン?」と訊いたら大当たり(笑)。速攻役に立ちました。