『月読』

051(小説) 太田忠司『月読』(文藝春秋
「月読」「月導」この設定がとにもかくにも素晴しい!(ほれぼれ)。終盤は本格ミステリ・マスターズらしく「おおっ、そう来たか」と身を乗り出す場面も。でも一番心に残ったのは克己の炯子、二人のシーンかな。大胆で無謀、まっすぐで痛々しい、なぜだか私の大好きな『僕の殺人』を彷佛とさせた。太田さんにはぜひぜひジュブナイルを書いていただきたいっ。
   (文庫)