『誰のための綾織』

077(小説)飛鳥部勝則『誰のための綾織』(原書房
題名が上手いなあ。物語のトーンがシリアスだったり えげつなかったりホラーだったりコミカルだったり‥と定まらないのが気になった(高校生の習作という設定だからしょうがないか。ホラー調の部分が一番好き)が、仕掛けには まんまとハマった。が、ミステリとして好みの部分がいっぱいあるのに、それだけで済まされないのがああもったいない。三原順の名前を一言も出さないでこんなに引用してしまっては、盗作のそしりをまぬかれないだろう。漫画をなめるな。