『さいえんす?』

098(エッセイ)東野圭吾『さいえんす?』(角川文庫)
著者は不満をただ述べるだけでなく、自分なりの解決策まできちんと提示してくれるので、とても納得できる。そうか作家の世界は相撲部屋システムだったのか。でもこの『さいえんす?』って題名はいかがなものかと。たしかに理系っぽい話題は多いけど、これは「私は文系の人間ですから」と公言してはばからない人にこそ読んでほしい本なので、『人気作家・東野圭吾の頭の中』とか(そんなヘボな題名じゃ余計手に取ってもらえないと思うが)、とにかく文系の人が逃げないような題名の方が良かったな。