「包帯クラブ」

原作は正直云って、まあまあかなって印象でした。でも、さすがは堤監督。
冒頭、主人公がてくてく歩きながらの長いモノローグがあるんですが、ぜんぜんダレない。絶妙なカット割りで心地よい緊張感を保つテク。音楽もぴったりで、これはすごいなあと。本来スクリーンの中心に据えるべき人物をわざとずらして配したり、ううむ、センスを感じました。
唯一蛇足と思ったのは、ディノが意を決して昔の友人に会うシーン。あそこは玄関の呼び鈴を押すところまでで十分だったのではないかと。
あ、もう一つ。ディノのその後を描いたのなら、ワラのその後も描かなくっちゃ。
ワラとディノの関係がすごくいいんだよなあ。ワラを救ったディノ。そのディノの抱えているものにきちんと気づいてあげられたのがワラで、本当に良かった。石原さとみ上手いし、それ以上に柳楽優弥のハジケた演技が最高。

(映画館で鑑賞)