「グーグーだって猫である」

初めて観た犬童監督作品。ほわほわと暖かく軽やかで、とってもファンタジック。でもホロリとする場面もあって、ステキでした。淡々としているようでいてテンポがいいので、観ててダレることがなかった。まあ、ニューヨークとかチアダンスとか、えらく唐突な部分もあったけど、でもやっぱり良かったなあ。
これは大島弓子ファンの感想をぜひ聞いてみたいです。私は「四月怪談」(少女時代のナオミが初めて読んで号泣した小島麻子作品として映画の中に出てきてました)しか読んだことなくて、「綿の国星」が大人気だった頃もなぜかスルーしちゃってたんですよ(谷山浩子さんが映画の歌を作ったことはもちろん知ってましたけど)。でも漫画の雰囲気はなんとなく分かるので、よくは知らないなりに、なかなかよくできた映画化だったんじゃないかなあと。死神さんなんて、「綿の国星」に出てくる背の高い猫さんとすっごくイメージかぶったもんなあ。
小泉今日子はとっても良かった! いつもよりちょっと声が高めで、言葉遣いが丁寧で、麻子さんそのものでした。彼女はとても上手に年を重ねているよね。ちゃんと顔にシワもあるし、ギスギス痩せてもいないし、年相応のいい女性って感じがして好ましいな。
上野樹里森三中も、すっごく楽しそうにやってましたね。最初、先生とナオミ、似たような髪形でかぶってるよって思ったんだけど、二人の少女時代を比べると、先生はくりくり、ナオミはストレート。ああ、憧れの先生に少しでも近づきたくて、同じような髪型にしたのかな、なんて細かい設定に感心したり。
加瀬亮はほんとに、映画ごとに全く違う役柄で面白い。今回はやたらズケズケしててちょっとヘンな人でした。
猫たちはもうひたすら可愛いくて。自分も今までたくさんの野良猫を世話して、何匹も看取ってきているので、あの再会のシーンはめっちゃ泣けました。
追記:楳図かずおさんは幾つになってもちっとも変わらず楳図さんのままで、カッコいいったら。吉祥寺の風景はとても懐かしかったです、ああ、TRICK+TRAP
(映画館にて鑑賞)
でも猫トイレの宣伝はちょっとロコツすぎ(笑)、あれじゃ逆効果じゃないかな。