「パコと魔法の絵本」

中島監督の「下妻物語」は大好きな映画で、でも今度のはいやに作り物っぽそうだなあ、俳優さんは豪華だけど‥なんて思っていたのですが、観に行ってよかった。子どもと一緒に行ったらもっと楽しかったかも。
あふれる色彩、楽しい音楽。テンポもすっごく良くて、この突拍子もない映画の世界にどっぷりハマりこめました。後半CGのキャラと入れ替わっても違和感ないくらい、俳優の演技もハイテンションなんだけど、見ててちっとも気恥ずかしくないんだよね。
パコ役のアヤカ・ウィルソンが、本物の天使みたいにキラキラと可愛くて。演技はものすごく達者というほどでもないけれど、本を朗読している声といい、堂々とした立ち居振舞いといい、奇蹟を見てるようでした。
阿部サダヲが最初っから最後までエンジン全開で、これまたゴキゲン。
以下、感想をつらつらと。内容にも触れてますので、未見の方はお気をつけて。
(ここから)
・あの絵本いいなあ。文章もいいし、飛び出す絵本ってとこもいい。七歳の娘の誕生日プレゼントにしては、ちょっと子どもっぽすぎる気もするけれど‥と思ったら、売ってるんですね。え、3,990円、高っ!
・堀米が絵本の作者だったんですね。だから語り部であり、劇中でも一歩引いた役柄(?)だったのか、最後に納得。「ちっとも売れなかったけど、この本は最高に幸せな本です」うんうん。
役所広司はさすがの存在感。土屋アンナはいっつもあんな役だけど、すごんでだーっと早口になっても、ちゃんとセリフは分かるからさすが。
妻夫木聡は顔が隠れちゃってて、誰が演ってるんだかよく分からなかった。小池栄子の演技はもう一息だなあ、胸は迫力あったけど。
上川隆也は、最初のピーターパンシンデレラのノリで真面目なセリフも云ったらもっと面白かったかも。真面目なシーンだとただのカッコいい人になっちゃってたから。
木村カエラの歌、良かった。
加瀬亮、かわいいなあ。
消防士だから、人命救助に放水。なるほど。
・室外機がこの結末につながるとは、予想だにしなかった。
・エンデイングの歌にまで「魅せられて」がかぶるとは(笑)。
貫地谷しほりがほんの一瞬、でも彼女らしい役柄でちゃんと分かったぞ(笑)。

(ここまで)
(映画館で鑑賞)
おまけ:ギロロが一瞬登場したのが嬉しかったぞ(笑)。あと、アスカのポスターも。