「ICHI」

予告を観たとき、市の着物はボロボロなのに顔はツルッツルで汚れが全くないってのが、えらく不自然に思えてしまって。でも「ピンポン」の曽利監督なら観てみるかと思い直し、劇場に足を運んできました。
「シャーッ!」って、それじゃペコのまんまだよ窪塚クン、というのは置いといて(笑)。
綾瀬はるか、きれいだった! 顔もきれい、声もきれい。演技は、前半もっと虚無的にというか、抱えている闇をあらわにしていれば、探し人の末路を知ってなお新たな生きる道を見出すラストが、くっきり浮かび上がったと思う。殺陣はスローモーションが多くて、でもそれなりにカッコ良かった。盲目なんで、もともと自分から動き回るチャンバラじゃないんだよね。
大沢たかおも良かったなあ。ずっと道化た感じだったのが、打って変わって最後のあの笑った顔、印象的でした。中村獅童はもう、こういうケレン味たっぷりの役にはもってこいって感じ。出番は少ないながらも柄本明がさすがの上手さ。竹内力は、「101回目のプロポーズ」の頃を知っている身としては、なんというか隔世の感が(笑)。
(映画館にて鑑賞。今年の50本目)