「ミルク」

期待通りのいい映画。ショーン・ペンはほんとに上手いなあ。
ミルクという人物を私は全く知らなかったのだが、1930年生まれ、辻真先さんと2歳しか違わないのね。まだまだ生きられた人だったのに。
社会に受け入れられない悲しみや怒り、パートナーとの関係の純粋さや意外な脆さ、活発に活動していてもどことなく寂しさがつきまとう、そんなゲイの人々がとてもよく描かれていたと思う。明るくテンポよく観客を引きつけるストーリー運びの上手さも際立っていた。政治的駆け引きはちょっと分からない部分もあったけど、ラスト、ミルクを支えた人々とミルク自身の本物(!これが驚くほど演じた俳優たちと似ている)の映像が出てきたときは、思わず涙が出てきてしまったよ。
しかし、故殺でわずか五年の刑ってのは、あんまりだよなあ。
(映画館にて鑑賞)