「さまよう刃」

原作は未読。ぜひ読んでみようと思います(ラストが違うらしいし)。
いかにも映画らしい、どっしりしたいい映像だと思った。ロケの風景もとても活きている。音楽もいい。役者もいい(特に寺尾聰。ラストの顔はすごいよ)。なのに途中、眠くて仕方なかったのはなぜー。
(映画館にて鑑賞)
以下、結末を明かしてます。
理不尽に娘を奪われた父親。慟哭。そのあたりまでは良かったのよ。でも「犯人を警察に渡したところで、奴らは未成年なので法は裁いてくれない」という物語の根本がきちんと描かれておらず、まるで「その辺は観客の皆さんお分かりでしょう」とばかりにすっ飛ばされちゃってるのが、非常にもったいない。そこをじっくり描いてこそのこの物語なのではないのかと。ライフルの出し方がわざとらしかったり、警察が無能すぎたり(被害者にビデオを見せてるとき、一人部屋の中に残しておくって、あり得ないでしょ。街中でライフル持った犯人が現れたら、流れ弾を警戒して、もっと市民を遠くに避難させるでしょ。ってか、さっさと長野で犯人捕まえろって。)、脚本がどうにも据わりが悪くてイヤだったなあ。ラストも、犯人のひとりはあっさり殺しちゃってるのにどうしてもうひとりは?って思うよね。竹野内豊の役回りもいまひとつよく分からなかったし。