『密室殺人ゲーム2.0』

012 歌野晶午『密室殺人ゲーム2.0』(講談社ノベルス
『密室殺人ゲーム王手飛車取り』の続編が出ると聞いたときは、えっ、あの話の続きをどうやって?と思ったが、ふーむ、やはりこう来ましたか。さらに先を行く展開を、これだけよく考えつくなあ。

ところで、歌野さんの作品を読んでいていつも感じるのは、どんなにイッちゃってる人物が出てきても、それを書いてる著者は“あちら側”ではなく“こちら側”にいるということ。根底がすごく「まっとう」なのよね、よくも悪くも。こういうふうに感じるのって、私だけなのかなあ。