「ハート・ロッカー」

いやー、胃がねじ切れるかと思ったよ。いつ爆弾が炸裂するかも分からない、極度の緊張状態に観客も置かれるのよね。終盤、ややテンポが乱れ失速した感があるのは惜しかったが、こんな男臭い映画を女性の監督が撮ったというのだから、驚いた(こういうことに性別は関係ないかもしれないが)。人間に爆弾を埋め込んだり巻き付けたりする狂気、戦争の極限状態でしか生きてる実感がわかなくなってしまう狂気。理念も正義もクソくらえの、あるがままの中東の現実を突きつけた快作、だろう。それにしてもアメリカ兵、「携帯電話」「置け」ぐらい、永らく駐留してるのに現地語で話せないのかねえ。
(映画館にて鑑賞 011)