『天地明察』

023 冲方丁天地明察』(角川書店
面白かったよー。もっとはっちゃけた物語なのかと勝手に想像してたんだけど、真摯な伝記小説だった。
時代劇の分野で、この著者より流麗な文章を書く人はいくらでもいるだろう。でも語彙は豊富だし、なによりまるでドラマを見ているかのように、脳内で顔が見え、声が聞こえる。そうさせる力量は並大抵ではない、すごいなあと。
本を読みながらあるときは声を上げて笑い、あるときはじんわり涙し、いやあ、希有な読書体験だったよ。本屋大賞受賞、おめでとうございます!