『カササギたちの四季』

道尾秀介カササギたちの四季』(講談社
あちこちのレビューを見るとすごく褒めてあって、「道尾秀介の新たな代表作だ!」なんて絶賛もあって、ミステリ者の感想も見てまわったけどやっぱ評価高いんだよね。

‥ううう、困った。全然楽しめなかったんですけど、私(大汗)。
題名になってるぐらいだから華沙々木が主人公なのかと思いきや、この人物、全くもって魅力ゼロ。嘘で固めて華沙々木を持ち上げる日暮の行為も私にとっては意味不明。そして菜美はうっすらそのことに気づいているらしいという‥なに?なんなのあんたたち、そりゃ魅力ゼロの華沙々木だけど、だからって寄ってたかってピエロに仕立て上げていいわきゃないでしょうがー(ぜいぜい)。他人を馬鹿にするにも程がある。
それから、菜美の両親やら和尚やら、登場人物の性格設定もなんだかなあと思うことしきり。そりゃ人間なんて多面体、こうと思ってた人が全く違う反応をしてびっくり、なんてこたあ日常茶飯事だけど、その変化の仕方が物語のご都合に振り回されてるって感じで、どうにも違和感が拭えないのでした。
ミステリ的には、表の解決と裏の解決と、両方成り立たせなきゃならないから大変だっただろうなあとは思いましたが‥ほんとに困った。続けて『水の柩』読もうと思ってたんだけど、少しインターバル空けようっと。