『銀盤のトレース age16 飛翔』

碧野圭『銀盤のトレース age16 飛翔』(実業之日本社文庫)
いや飛翔してないでしょうこのラスト(続編に期待)。学業との両立、身体の成長、家族のこと、‥多かれ少なかれこの年代の選手は、こうした悩みを抱えているんだろうな。
あれもこれもでなく、ひとつのイベントを掘り下げて、その情景、心理、じっくり書いてほしい気も。「リアリティーあるフィギュアスケート小説」という一般的評価は否定しないけど、実際にジャンプが飛べてないのに、コーチも家族も本番まで怪我のひどさに気づかないって、それ現実でもありうることなの?