『白ゆき姫殺人事件』

湊かなえ『白ゆき姫殺人事件』(集英社文庫
リーダビリティーは抜群。ただなあ、この“ひとり語り”は湊かなえさんの常套手段なんだけど、登場人物が誰も彼も饒舌すぎるのも不自然で、飽きてきたのも事実。Twitterやブログ、新聞・雑誌記事まで作成した労力は買う。その場にいない人物を、周囲の人間が無責任に語るという発想も面白い。それだけに真相がお粗末に思えて(真犯人が分かっても、「そうだったのか!」と思えないのよ)、読後感はイマイチだった。