『夜葬』

最東対地『夜葬』(角川ホラー文庫
なぜ題名を『どんぶりさん』にしない? “夜”の“葬”なんてほとんど出てこないじゃん!
いつのまにか側にある本、勝手に立ち上がるスマホのアプリ、のあたりはすんごい怖い。そこのスピード感は『着信アリ』より怖かったかも。ただ、シャベルで顔を掘るのはともかく、顔だけペラリとくりぬくのは無理でしょう。それ用の器具をもっともらしく登場させ、鈍振村から持ち出されて どんぶりさんの間を渡って行くのでも良かったかも。設定はもっとシンプルに、語り手の視点を章の中でブレさせるな(作者の感想が顔を出す部分なぞ、論外)、まあでも発想は素晴らしかった。

大阪人には、栃木ってすごい秘境と思われてるのかしらん(栃木在住者の感想)。