『秒速5センチメートル』

新海誠『小説 秒速5センチメートル』(角川文庫)
うわー、上澄みだけ、綺麗なとこだけ掬い上げたような物語。そもそも最初の章から、13歳が一晩家を空けたら大騒ぎになっていただろうに、その辺りがすっぱり抜け落ちていてモヤる(もちろん小説に書かないという選択肢はあって良いのだが)。そして、さんざん周りを振り回しやがって、表へ出ろよ遠野貴樹っ! ‥と壁本になるところだったが、「なんて愚かで身勝手なのだろう」うむ、一応自覚はあったのか、なら許してやらないでもない(何様)。