『夢十夜』

014(画文集)夏目漱石/金井田英津子夢十夜』(パロル舎
明治の文豪を讃えるのも今さらだが、文章完璧、無駄なフレーズが一つもない(感動)。なので挿絵なんかなくてもいいわけだが、文庫にしたら二十数ページの物語をゆったり一冊の本として愉しむのも、これまた贅沢でいいものだ。金井田さんの版画も、不気味さと滑稽さが同居していて味わい深い。