「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」

壮大なおとぎ話。逆さに回る時計に乗って物語に身をゆだねていると、2時間46分はあっという間だった。ベンジャミンを拾って育てる母親に始まり、彼を初めて外に連れ出したピグミー族の人、労働と女を教えた船長、美しいスパイの妻、そして何より、時に離れ時に交わりながら彼と共に人生を歩んだデイジー、みんながみんな優しいんだよね。最初に彼を捨てた父親でさえ、最後には全財産を彼に譲るし。だからおとぎ話なんだけど、でもこういうのもいいよなあ。
バレエに夢中の若い頃からおばあさんまで見事に演じたケイト・ブランシェットが圧巻。ブラッド・ピットは、見かけは若いが中身は中年、というあたりのギャップをもっと表現してもらえたらさらに良かった(だって、特殊メイクをしない年代だと、見かけもしぐさも普通の若いカッコいいお兄ちゃんなんだもん)。
(映画館にて鑑賞)
あ、そうそう、雷に打たれた映像はちゃんと七回あったのかな(笑)。