「サスペリアPART2 紅い深淵」

三十年前に映画館の予告で観たからくり人形がトラウマとなり、ずっとホラー映画を避けるキッカケとなった本作。さあ、mihoroさんはトラウマを克服することが出来たのか?(笑)
殺人シーンは意外と少なくて(これは「サスペリア」でも思いましたが)、ポンコツ車とか、どうでもいい刑事とか、コミカルなシーンが多かったことにびっくり。指や腕が資本のピアニストが、ムキになって腕相撲をしたり、壁を素手ガリガリ掘ったりはしないと思うぞ(笑、もっとも私が観たのは完全版、公開時はゆるい場面はだいぶカットされていたようです)。

以下、未見の方のためにたたんでおきます。
(DVDにて鑑賞)
 
 
・公開当時の惹句「決してひとりでは見ないでください」に従い、ホラー大好き(でもすごい怖がり)の娘と一緒に鑑賞。<ほんとのところは、うっかり「怖いDVD借りてきたんだけど」と云ったが最後、娘が絶対見ると云い張って寝やしないので、しぶしぶ(笑)。彼女の感想は「怖いというより、グロい」でした。
・アルジェントはガラスが好きなんだなあ。
・今回は殺されるシーンそのものより、小道具の人形のほうが怖かった。天井から吊り下げられた小っちゃい人形といい、テケテケ突進してくる人形といい。直接殺人に関わっているわけではないのにね。
・ほんとにラスト10分なんだよね。真犯人、消えた絵、鏡、子どもの絵、幽霊屋敷、塗りこめられた部屋と死体、過去の殺人、そして冒頭の殺人シーン(影だけだけど)が、一気にぶわーっとつながるでしょ。圧巻でした。
・なので、ラストまで観ると、もう一度観返したくなること必至。DVDだとそれができるからありがたい。
・戸締りしようよ、イタリア人(笑)。
・夜中にわざわざ、幽霊屋敷を調べに行くのはやめようよ。
・学校に不法侵入するのはマズいよ。
・建物は、屋敷も学校も洋館好きにはたまらない素晴らしい造形。ところでお屋敷で、壁を壊してたらはずみで全部剥がれて、したら四方全部にああいう絵が描いてあったって展開だったら、もーっと怖かったと思うのだが(笑)。
・オルガちゃん、不気味でかわいいねー。
・毛糸の人形のピン刺しとトカゲのピン刺し、女記者のどぎついアイメイク、ちょっとミスディレクションぽいくすぐりもあって。
・鏡は予想ついたけど、実際見るとやっぱ怖い。
・今回も、ゴブリンの音楽はいい。もっとも、劇中の曲はもろ、ロック。テーマ曲と子どもの歌声がとても気に入りました。
・浴室のダイイング・メッセージが、風でいったん消え、湯気でふたたび現れるところが好き。ところで、あの「ESTAT」の意味するところは結局なんだったの?
・皮手袋してても、火傷しないか?
・「DEEP RED」ってタイトルのわりには、ラストしか真っ赤の印象がないなあ。
・骨をも断ち切るネックレスのワイヤーって、どんだけー(笑)。
・塗りこめられてた部屋の死体、座ってたよね。ほんとは床に転がっていたんじゃ‥。
 
ここからはあえてぼかして書くので、分かる人だけついてきてね。ええと、綾辻さんの某作品と同じネタだというのは以前から知っていて、でも私は「子どもだと思ったら、○○だった」のほうだと思ってたんですよ。なので、観ている最中「○○、出てこないなあ?」と(笑)。したら、「犯人は、××さんだった」のほうだったんですね。なのでラスト、とっても驚けました。よかったよかった。