『追想五断章』

003 米澤穂信追想五断章』(集英社
氷菓』『さよなら妖精』を経て著者がたどり着いたひとつの到達点。散逸したリドルストーリーの行方を追う過程には心が躍ったが、精緻に仕組まれた物語が最後に着地するのは、まさしく「雪の花」の手触り。「なんでこんなまわりくどいことをするんだろう」なんて、大ざっぱなこと云ってちゃいけないんですよ、自分(笑)。