「今度は愛妻家」

きらきらひかる」の二人だね、ということを書いている人は見当たりませんね(笑)、古い話でゴメン。トヨエツは、あの睦月役が私の中ではベストだったんだけど、今回の写真家もなかなかよかった。薬師丸ひろ子演じる さくらは、年の割にはずいぶん子どもっぽい感じ(もっとも、何歳の設定だったのかは分からないけれど)だなあと思っていたら、なるほど、そういう話だったのか。と分かってから振り返ってみると、あれ?な部分もいくつかあったり。石橋蓮司はさすがの存在感。オカマ役は初めて見たが、上手いよなあ。濱田岳はいっつもこんな感じの役だけど、こういう善良な男子に私ゃヨワいので(笑)、見ていて心がほかほかした。水川あさみはキラいじゃないんだけど、演技が単調なので、出番が長いとちょっと辛いかな。
ひとつのシーンが長過ぎる気がした(とくに終盤)。脚本は、冒頭のシーンが繰り返されるところや、違うシチュエーションなのに全く同じセリフになるところなんかが面白いと思ったが、肝心の部分をセリフで説明しすぎ。もっと俳優の演技に任せちゃっていいんじゃないかなあ。
以下、結末にふれるのでたたみます。
(映画館にて鑑賞 002)
「一年前から写真が撮れない」理由を想像すれば、予測できる展開ではあったのよね。あと、題名からも。まさか、最初に蘭子に云った冗談が本当だったとは。文ちゃんの正体にもびっくりした。
ただなあ、俊介もさくらも、一年後の現在の状況を分かってやっているという設定の中で、「さくらが箱根へ旅行」するのはなんで? 沖縄行きは理由があるから分かるんだけど。離婚記念の写真を撮るシーンのセリフが、家の中と沖縄とで全く一緒だったので、もしかして実際にあった出来事を俊介が脳内で再生しているだけなのかと一瞬思ったんだけど、それだと、新たなちん入者・蘭子への対応や、「一年前にとっくに終わってた」というセリフが説明できない。うーん、この辺、惜しいなあ。一年かけて俊介が立ち直る話だっていうのは分かるんだけど、現実離れした状況にも、ある程度のルールは必要でしょう、と。