「告白」

期待に違わぬ傑作、よくぞ原作に忠実にここまで。小説の映画化はいろいろ観たけど、これは相当、上の部類に入ると思うぞ。「下妻」「パコ」と同じ監督とは思えない、ぐっと押さえた色調もいい。松たか子は役になりきっていたし、メインの中学生もちゃんと芝居のできる子たちで、感心。唯一、木村佳乃が最後まで綺麗過ぎたのがちょっとなあ。
エンドロールが始まると、みんなどんどん席を立って帰り始めるのが常なんだけど、この映画は場内が水を打ったようにシーンとなり、しばらく空気が動かなかった。二週目平日でも満席に近い状態で、ただ中学生の話なのに「R15+」(15歳未満は観覧禁止)ってどうなのよ、もうちょっと表現を緩くするなどして、せめて「PG12」になればよかったのになあ、と、そこは残念。
(映画館にて鑑賞 019)