「ゲゲゲの女房」

この映画の不幸は、NHKの朝ドラより後に公開になったことだと思いました。15分刻みで物語が進み、週の終わりにはなんとなく片がつく、そういうテンポに慣れてしまった目で見ると、登場人物も少ないし、セリフも説明も少ないし、なんか物足りなく感じてしまうのよね(もともと私は、セリフやBGMでいちいち説明する映画は大嫌いなんですけど)。とは云え、ぐっと押さえて色褪せた色調の映像は良かったし、妖怪がごく自然に紛れこんでくるところも面白い演出。漫画の絵がアニメーションで動き出すシーンは本当に素晴らしく、なにより宮藤官九郎には「こんなに演技ができる人だったんだー!」とびっくりさせられました(一度だけ怒鳴るシーンは必見)。
(映画館にて鑑賞 002)