「放送禁止2 ある呪われた大家族」

面白かったけど、すごく分かりやすいオチ(わざと分かりやすく作ったんでしょうけど)。よーく考えると、つじつまの合わない部分もあるかな。
(ストーリーばらします、ここから)・最初に子どもの絵がちらっと映った時点で「なぐった。」の文字が見えたので、父親が、というのは気づきました。でも、母親が二年前から関わっていたとは。
・私だったこうする、その1。父親の怪我を、見た目にもはっきり分かるものに。杖をつかなきゃ歩けないとか、椅子に座って上半身だけラジオ体操をしているとか。大家族のお父さんって、子どもの世話や家事を日常的にせざるを得ないから、食事の用意をしているときに、ただ猫抱いて座って待っている、というのはウソっぽすぎるんだよね。これが「足腰を怪我していて動けない」という理由があれば、納得できるんだけど、その直前にラジオ体操を元気にやってる絵を見ているので、あれれ〜って思っちゃう。
・その2。カメラが回っている前でわざわざ、子ども殴らないでしょう。取材が進むにつれて「あれ、前回はなかったのに、顔どうしたの?足どうしたの?」みたいに、なぜか増えてる子どもの傷。話を聞くと、どうもその場には必ず父親がいるらしいと分かる、という話の運び方がいいのでは。それからお母さん、子どもが殴られてたら、めそめそ泣いてないで助けに行けよー(怒)。
・ハシゴを外されたとき、父親は気づかなかったのか? そもそも子どもが嫌いなら、何故そんなにたくさん子どもを作る?? 母親も、夫を怪我させるメリットは?(殺そうして失敗したのかしら。それとも衝動的につい、とか?) 父親が働けなくなると、経済的には逼迫するし、自分が外に働きに出なくちゃならないし(その間子どもが父親と家にいるのは心配じゃないのか?)、うーむ。
・その3。父親の怪我は故意ではなく偶然起こったものとする。働けなくなって家計逼迫→父親イライラして子どもを殴る(子どもには口止め?)→母親は働きに出て、疲れて帰ってきて、最初のうちは夫の暴力や子どもの変化に気づかない→三男死亡。母親、夫のしたことに気づく。→父親、出演料目当てにテレビ局の取材を受けると云い出す。母親は、父親の暴力の動かぬ証拠を得られるかもと、同意。→しかし、カメラの回っている前ではボロを出さない父親。母親がっかり。→母親、別の手を考える。子どもの怪我の原因として写真を用意し、カメラの前でお祓いをしようと。テレビ局、思わぬオカルトな展開に喜ぶ。→父親は、子どもの怪我の原因が自分と知っているので、お祓いは意味がない、「金がかかるからやめろ」という理由で反対する。お祓いの場に同席すると、自分が痛い目に遭うのではと怖くなり、その場は逃げ出す。→母親、子どもたち(理由の分かる大きい子だけ)と共謀して、父親のおかずに毎晩毒を盛る。→弱った父親を長男が撲殺。死んだ猫とともに庭に埋める。めでたしめでたし。
・その4。カメラの回っている前で、わざわざ「ヒ素化合物」を長女が書き写すのは不自然。がさがさと机を片付ける際にちらっと映るとか、冷蔵庫とか戸棚の片隅にびんがあるのがちらっと映るとかにする。
娘と一緒に見たのですが、二人共通の感想は「エンリケ可哀想〜」(笑)。娘は最後の「写真、いっぱいあるよ」が面白かったそうです。
(ここまで)
(DVDにて鑑賞 016)